改修工事の概要
熊本城は鉄筋コンクリート造、モルタル+砂漆喰+漆喰仕上げで、改修時砂漆喰の欠損やモルタルの浮きが確認された。従来の補修・修繕工事ではなく、新しい改修理論の基タケモルピンネット工法による改修工法が採用された。その工法概要は、浮きの如何に関係なく計画的にピンニング位置のマーキングを行い、マーキング部位の砂漆喰層をコア抜き用ドリルで除去。仕上げ層側に定着力を要する形状のT字型アンカーピンを装填し、コア抜き部にSBR系軽量モルタルを充填することでアンカー効果を期待した。高圧水洗浄後、全面にSBR系セメントフィラーを塗布し、SBR系ポリマーセメントモルタルにガラス繊維製ネットを伏せ込むことで、安全性の確保と漆喰仕上げに必要な下地作りを行った。
瓦と石垣は崩落したが、タケモルピンネット施工部位の本漆喰は、殆どひび割れ等は確認されず。
[ 施工部位拡大 ]
打ち放し鉄筋コンクリートの改修工事には鉄筋の被りが重要であり、鉄はpHが11以上であれば、表面に不働態被膜を形成し酸素が存在しても錆びないとされている。 ジャピナでは、打ち放し鉄筋コンクリートの外壁改修工事に際し、爆裂・欠損した部位の断面修復に中性化のしづらい特性を持つSBR系軽量モルタルで成型し、既存塗材の処理と新規塗装下地の形成を含め、壁面全体にSBR系ポリマーセメントモルタルとガラス繊維製ネットで被覆することで、建物の剥落に対する安全性と長寿命化 を図る考えとなっている。